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【レポート】RIDE ONシバヒロ  月と惑星に親しむ天体観望会と星のお話  〜町田シバヒロ で宇宙を感じよう!〜

2020.12.04

2020年にスタートしたRide ONシバヒロは、5700㎡の芝生の空間を活用し、市民のやりたいことを形にしていくプロジェクト。「お互いの“好きな事”や“アイデア”に乗っかり合うことで、シバヒロでしか起きない“何か”を作っていこう!」というのが、市民参加型のイベントで付けられたプロジェクト名の由来です。

第2回 シバヒロ天体観望会

去る10月25日(日)、 Ride ON企画「月と惑星に親しむ天体観望会と星のお話  〜町田シバヒロ で宇宙を感じよう!〜」が開催されました。8月にシバヒロで開催され、参加者の方から好評だった天体観望会の第2弾です。

「好き」をRide ONして天体観望会を開催するのは、星空案内人の資格を持つメンバーで構成される「星空の学校~École Étoile ~」(エコエト)のアッキーナさんと、代表のモスッチさん。科学館やプラネタリウムがない町田でも宇宙を感じてほしい、生まれ育った町田で自分の好きな天体観望会をしたい。そんなアッキーさんの思いから生まれたイベントです。アッキーナさん、モスッチさんの「好き」に、シバヒロを訪れた人々が乗っかり、どのようなイベントになったのでしょうか。当日の様子をレポートします。

天体観望会スタート!

今回の観望会は、18:00からの第1グループ、19:30からの第2グループに分かれて開催されました。参加者の方は受付にて検温、アルコール消毒を済ませると、星座早見盤を受け取ります。まずはテントの下で、星空案内人の方々による、10月に見える星や星座の案内から観望会がスタートします。さらに、国立天文台のソフトウェアMITAKAを用いて、惑星の位置なども学びます。位置関係や恒星を把握してから望遠鏡をのぞくと、感動もひとしおですね。

火星も土星も木星も!

星空の案内を受けた後は、テントを飛び出し、実際に星空を見上げます。この日は雲一つない快晴、抜群の天体観測日よりです。シバヒロの空には、火星、土星、木星が肉眼でも確認できるほど明るく輝いていました。3つの惑星をちょうど見ることのできる時期を狙ってイベント日程を決めたそうです。

参加者の方はそれぞれの惑星を、望遠鏡をのぞいて観察します。感染症対策のため、参加者の方は1人1つ配られた透明のプラカップを接眼レンズ(アイピース)に被せて、3つの望遠鏡をのぞき込みます。明るく光る火星、輪っかが印象的な土星、模様も衛星もくっきりと見ることができた木星。初めて望遠鏡をのぞいたという参加者の方も多く、みなさん興奮気味で、望遠鏡に付き添っているÉcole Étoileのスタッフさんに感想を伝えていました。

前半の部はお子様連れの参加も多く、感想を伺うと、「まるいの見えた!あと赤いの!」、「土星がドーナツだった!」とニコニコの笑顔で感想をお話してくれました。参加者の方々が一通り望遠鏡をのぞき終わると、École Étoileのスタッフさんが倍率を変更し、大きさを変えて、再び惑星を観察していました。

月のクレーターがくっきり!

望遠鏡越しにスマートフォンで撮影した月

綺麗な半月が浮かんでいたこの日。惑星に加えて、月の観望も行われていました。アッキーナさんによると、半月の時は横から太陽の光が当たるので、満月に比べてクレーターの凹凸や陰影が見やすいそうです。望遠鏡を通して想像以上にはっきりと見えるクレーターに、参加者の方からは感激の声があがります。

なんと今回は、École Étoileのモスッチさんにスマホを渡すと、望遠鏡越しに月を撮影してもらえるスペシャルなサービスも行われていました。スマートフォンで撮影したとは思えない写真に、驚きの声があがっていました。自分が感動した風景を、写真に留めておけるのはとても嬉しいですね。

大人も子どももみんなで一緒に

たっぷり望遠鏡での観望を楽しんだ後は、配布された星座早見盤を使って、肉眼で夜空の星を観察していました。一緒に来た人と「どこだろう?」「見つかった?」と話をしながら星座を探したり、夢中で夜空を見上げて黙々と星座を探したりと、楽しみ方は人それぞれ。大人も子どもも一緒になって夜空を見上げている光景は、なんだか心が温かくなります。こうして星空の下のひと時を満喫し、今回の天体観望会は温かい拍手と共に幕を下ろしました。

参加者の声

参加者の方々に、観望会の感想を伺いました。

前半の部と後半の部に続けて参加していたこちらの男性。星やロケット、衛星などが好きで、ご自身も宇宙教育に関わる活動をしているそうです。

参加男性「シバヒロで映画などのイベントをやっているのは前から注目していたんだけれど、なかなか来る機会がなくて。今日シバヒロに来てみて、ここは(シバヒロ横にある)学校側が光を遮っていて、街中でこれだけ星が見えるっていうのは良いなと思います」

町田近くの大学に通う友人同士で参加していたこちらの4人。

「町田で空を見上げる機会ってあんまりなかったんですけど、こうやって見てみると、けっこう肉眼でも星が見えるなと思ってびっくりしました!」

「理科の教科書には載っていたけど、望遠鏡を通して自分の目で月のクレーターを見たのは初めてだったので、すごく良い経験ができたなと思います。」

「最初は星を見るだけなのかなと思っていたんですが、説明してもらいながら星も見られたので、すごくイベントを楽しめました!」

「ちゃんと観察するのが小学生以来だったということもあって、すごく懐かしい気持ちになりました。月の写真を撮れたのが、思い出としても残るので嬉しいです!」

と皆さんとても楽しそうに観望会の感想をお話してくれました。

8月の観望会にも参加していたという町田在住のこちらのお2人。

参加女性「8月の時よりも寒くなって空気が澄んでいる分、すごくはっきりと星が見えました。月も平面ではなくて、立体的に凹凸が見えてすごく嬉しかったです。プラネタリウムじゃなくて本当の星空で、星座早見盤を見ながら本当にある!っていうのを確認できると嬉しいですよね。シバヒロは空が広くて良いなと思います。楽しかったです!」

参加男性「遠くから見ているとわからないような月の肌触りというか、石膏像のようなでこぼこの細かいところまで見えて、月がすごく近い感じがしました。あとは、生まれて初めて火星の模様、染みのようなものが望遠鏡で自分の目で見ることができたのはすごく感激しました。前回は、ガリレオ衛星が見えるか見えないかという感じだったのが、今回はMITAKAで見るのと同じようにハッキリと衛星が見えたので嬉しかったです。町田でも見えるんだって思いました」

「町田でも見えるんだ」

イベント終了後のアッキーナさんにも、この日の感想を伺いました。

アッキーナさん「10月はずっとお天気が悪くて心配だったんですが、久しぶりに雲一つない空になって。見事にここまで晴れたのは来てくれた皆様の日頃の行いだと思います。3つの惑星を同時に見ることができて、惑星も月も見ごろの良いタイミングだったので、晴れて良かったです。

町田の空は明るいんですけど、参加者の方が早見盤を使って、星座見つけたよーって声をかけてくれて。町田でも見えるんだって言ってもらえて、その言葉がこのイベントの狙いでもあるので、すごく嬉しかったです。冬はオリオン座、おおいぬ座、こいぬ座など華やかな一等星がたくさん見えるようになるので、みなさん早見盤を使ってぜひ探してもらえたら嬉しいです」

あなたもシバヒロにRide ON!

早くも参加者の方から次回の開催を望む声の多い天体観望会。1人の「好き」から始まったこのイベントが、季節ごとに開催されるシバヒロの定番イベントに成長していく可能性を感じて、なんだかワクワクします。

このように、誰かの「好き」から始まった企画に多くの人々が乗っかり、同じ時間を共有することができるRide ONシバヒロ。新型コロナウイルスの影響で、おうちで過ごす時間、1人で過ごす時間が多かったからこそ、誰かと直接顔を合わせて同じ空間を楽しむ時間が、よりいっそう大切なものに感じます。あなたもぜひ、自分の好きなこと、やってみたいことを、シバヒロで形にしてみませんか?あなたのRide ONいつでもお待ちしております。

ご参加いただいた皆さん、取材にご協力いただいた皆さん、ありがとうございました。

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