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【レポート】\宇宙一箱古本市 by RIDE ON シバヒロ/本から広がる宇宙を体感!

2022.01.19

晴天の11月20日、約1年ぶりとなる一箱古本市が行われました。

更に今回は星空イベントとの共催ということもあり、「宇宙に関係ある本を1冊以上入れる」または「宇宙モチーフを使ったディスプレイを行う」がテーマ。

一体、どのようなラインナップになったのでしょうか。

個性豊かな店舗が勢ぞろい!

まずは、スタート前に出店者、スタッフでごあいさつ。

「宇宙」をテーマとした古本市だと知り、町田市外からも多くの方が出店者として参加してくださいました。最初の自己紹介だけでも個性溢れるお店ばかりだということが分かります。

スタート時から、あちこちで出店者同士が交流を深めている様子があったのも印象的でした。

宇宙に関する本を取り扱っていなくても、ディスプレイに宇宙モチーフを取り入れていればOK。
ということで、今回は一段と工夫が凝らされたディスプレイが、訪れた人の目を惹きます。

「手紙屋レインボー」さんは本のジャケットが特徴的。「紙ものが好き」という店主さんのこだわりでそれぞれにブックカバーがつけられています。
更に、星の名前もつけられていて……。

「中身の本は宇宙感がないんですよ。私の中でイメージで、『これは地球っぽいな』とか星と本の内容をリンクさせているんです。でもたぶん、ほかの人が見てもピンと来ないかも(笑)」

「手紙屋」という名前に合わせて、本を購入してくださった方には店主さんの手紙がついてくると素敵なプレゼントが。いま、なかなかお手紙をもらうこともないので、ちょっとしたメッセージが嬉しいですよね。

夕暮れどきに、ウクレレを鳴らしていらっしゃる姿も印象的でした。

「町田第一小学校お父さんネットワーク」ではお子さんが店長さんです!

お父さんネットワーク経由でお話を聞いて「やりたい!」と思ったそう。
「前にもやったんだけど、楽しかったのでまたやってみたいな、と思いました。たくさん人が来てくれるといいな」
と、少し恥ずかしそうにしつつも、笑顔で答えてくれました。

ひときわ目を引いていたのが宇宙服を来た店主さんがいらっしゃるこちらの店舗。

「宇宙だけの本を売ってる古本市があると聞いて驚いています。こういうのは初めて見ましたね。シバヒロに来るのも初めてです。
衛星メーカーで働いているので自宅にたくさんある本を売ろうかと。家を整理したいし(笑)昔から本棚を占拠しているものを持ってきました」

宇宙関連の本、と言ってもさまざま。専門的な学術的資料になりそうな本や、昔の新聞まで、普通ならお目にかかれなさそうな“お宝”が満載でした。
お子さんには無料で1冊プレゼントをするというサービスも行っており、もしかしたら、この古本市がきっかけで宇宙飛行士を目指すというお子さんも現れるかも!?

そして、こちらはまさに宇宙飛行士を目指しているという女の子が店長さんのお店。

町田で始めた「がんママカフェ」を主宰する井上さんと一緒に今回出店した、と店長さんのママ。
「娘が今回のイベントをどこからか見つけてきて。私たちは23区のほうなんですけど、そや、町田なら井上さんがおるやん! と思って連絡をして一緒に参加しました」

「がんママカフェ」はがんが治癒した人や診断を受けた人、治療中の人など「がんサバイバー」のママたちが交流する場所。抱え込みがちな病気についての相談や悩みを共有していると言います。店長さんのママもがんサバイバー。
そのときに、作った「タイムマシーンレター」も一緒に販売されていました。

「ガンを患ったときに、『いつまで生きられるかわからない』と思って成長した娘に宛てた手紙を何通も書いたんです。いつか、娘が読んだときに助けになるように。今はすっかり元気なんですけど、こういうお手紙があってもいいな、と思って」

闘病中のご家庭だけではなく、健康なご家庭でも楽しい未来に向けて書いてもらえたら嬉しい、とのこと。娘さんがセレクトした本以外にも、こちらのタイムマシーンレターに興味を示される方も多かったようです。

宇宙にまつわるさまざまなお店がある中、ひときわ異彩を放っていたのが、こちら。

並んでいたのは宇宙の本……ではなく武道の本ばかり!

「僕自身は古流柔術をやっています。俳優の岡田准一さんがやられているのがまさにそれですね。
一箱図書館などはやったことがあったんですけど、ちょっと諸事情でなくなってしまったところでこのイベントを見つけて『これだ!』と思い参加しました。図書館と違って売れてしまうのが少し寂しいんですが……気に入っていた本がちょうどさっき売れて嬉し寂し、という気持ちです。でも、好きじゃない本を並べるのも誠実じゃないなあ、と思うんですよね」

お気に入りの本を持って来られたというだけあって、どの本も楽しいプレゼンを聞かせてくださいました。古流柔術にも興味が湧いてしまう……かも!?

移動図書館も登場!

一箱古本市スタートからほどなくして登場したのが町田市の移動図書館「そよかぜ号」。
古本市にいらしたお客さん以外にもぞくぞくと人が訪れ、本を選んでいました。

子どもたちは紙芝居に興味津々です。

拍子木の小気味よい音が響くと、自然と人も集まってきます。

そのほかに絵本の読み聞かせも行われ、子どもたちは真剣な表情で聞き入っていました。

ひとつの話題をきっかけに、人と本の輪が広がる

「宇宙」というテーマに集ったということもあり、シバヒロのそこここで笑い声が起こり、人の輪が広がっていました。
買った本をシバヒロで読む……という人の姿も。

初めてシバヒロに訪れたという方も多く、「また来てみたい!」という声が聞けたのも嬉しいところです。

今回の一箱古本市で生まれた輪はこれからどのように広がっていくのか、楽しみです。

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